においにユニバーサルデザインってあるのだろうか・・・?
自分のグループがユニバーサルデザインという方向性に向かい始めたとき、色や音があるなら、嗅覚関係もあるのではないかなと思ったのが、このブログで取り上げてみようと思ったきっかけなのですが。
ちょっと調べてみると、においを共有しようという試みが色々と行われていることが分かりました。
特に気になったのは以下の「香りとユニバーサルデザイン」のコラム。
http://www.uchida.co.jp/company/universal/column2-5.html
内田洋行というオフィス、教育現場、情報関連の事業を行っている企業のユニバーサルデザインに関するページから見つけてきました。
先天的に聴覚障害だった女の子が、絵本やマンガで読んだ擬態語が実際にある音だと思っていたという話がすごく心に残りまして。
星ってぴかぴか、きらきらと表現されることがわりと多いと思うんですが、それは単なる表現であって実際そういった音は聴こえないというのは、音が聴こえているからこそ分かることなのだなと。
音がないだけで情報がいかに限定的になってしまうか、という現実を改めて意識しました。
確かににおいって結構重要な気がします。
においによってこれは危ないって感知していることもありますし。
例えば火山ガスに含まれる硫黄成分等が多いほど動植物の致死率が上がりますが、ものすごい腐乱臭になるので、逆に気づくのも早くなります。日常生活でもガス漏れに気づくきっかけはガスのにおいによるものです。
最近は消臭ブームなのかなんなのか、においというものに対して過剰になっているところがある気がしますが、ヒトにとって不快なにおいを感じられるというのは、ある意味、危機を察知するスキルの向上にもつながっていると思うんですけどね。
また自分の体験だと、においを一番意識するのは風邪のときでしょうか。
鼻がつまってにおいがなくなると食べ物の味が分からなくなります。
甘いとか辛いとか酸っぱいだとかはっきりした味は分かるんですが、旨味がないというか単一的にしか感じられないのですね。
そういうとき「おいしい」って思うのは見た目と味だけではなくて、においも関係しているのだろうなぁ・・・と。
嗅覚を感じられるなら、誰にでも同じにおいが入ってきます。それは障害があってもなくても国が違っても世界共通と言えます。ただそのにおいに対する感じ方は人によって違うので、そこから得られる情報は異なりますが。
あと、ふと思ったのが「におい」と「香り」って言葉のニュアンスについて。
良いにおいには「臭い」は使わないけど、「匂い」ならどちらでも使っていたり、逆に不快なにおいには「香り」は使わなかったりとか。
そんなわけでここまで「におい」という言葉を使ってきたのですが、実際に芸術への適応を考えるとしたら「におい」のように良し悪しどちらも考えられる言葉よりは「香り」を使った方が無難のような気がしますね・・・。
そんなわけで同じ芸術を体験を共有する手段として「香り」を利用する場合、実際どういった活用ができそうか私なりに考えたことをまとめておきたいと思います。次回。
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